夜想録

with a nocturne ☽

星繋ぐ貴方へ、敬意を込めて



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光彩が淡くなったのか、頬を撫でる風の涼しさがそう感じさせるのか、黄昏の空に時折切なさが混ざるようになった。白昼には暑さを残しながら、日が落ちれば夜が主張を始める。すぅ、と熱が引くように。そろそろ夜長の季節だと耳打ちするかのように。

 

貴方に似合う気がして勝手に秋の情緒と黄昏を重ねているけれど、私の好きなこの季節の訪れに、秋めく空に、貴方は何を想うだろうか。

 


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ナムジュンさんについて考えると、思考がすごく深いところまで潜っていってしまうから、水面から顔を出すまでに時間がかかってしまった。思いを整理出来てるかちょっと自信が無いけど、とりあえず揺蕩う小舟に上がって、月でも眺めながら今日は彼の話をしたい。

 

 


“ 好き”には種類があると、私は思う。


ときめくような“ 好き”、面白くて“ 好き”、“ 好き”だけど苦しい、守りたいような“ 好き”。


“ よく分からないけど無性に好き”、みたいな感情があるぐらいなんだから、「自分のこの人に向けた“ 好き”はこういう好きが何%で、この好きとこの好きが混ざってて…」とはっきり自覚して数値にするのは難しいけど、誰かに向ける“ 好き”の中身とその割合は、少なからず人によって違う。


それはいつか流行った、神さまが○○を作る時〜ってやつで、神さまが入れすぎたり倒したりしながらボウルでまぜまぜしていたみたいに、“ 好き”の中に色んな感情がごちゃ混ぜになっているからなんだと思う。

 



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なら、私のナムジュンさんに向けた

“ 好き”、とは。


考えてみると、私からナムジュンさんへの“ 好き”ボウルの中身でいちばん多くの割合を占めるのは、

尊敬からくる“ 好き”なんじゃないか。

そう思った。


「Respect」の中で、尊敬って重くて厚い言葉でそんなに軽々しく使うものじゃない、貴方はそう言っていたけど、

もし、生涯で尊敬の対象にできる人は両手の指で数えられるまで、と定められていたとしても、きっと私はその中の1人に貴方を選ばずにはいられない。


私が知る言葉の中からこの感情に名前をつけるなら、それはやっぱり“ 尊敬”で、“ 敬愛”なのだ。

 

 

 

なんで私がナムジュンさんを尊敬しているのかを一言で説明するのは難しい。

それは尊敬の理由が “これ”というひとつに限定されたものではなくて、もっと私の体の奥深くを満たすような、たくさんの形のない何か、だから。

とてもまとめて言い表せない。


でも確実に、私が言葉を好きだから、というのは彼に惹かれる理由のひとつなんだと思う。


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ナムジュンさんの頭の中には、
銀河が広がっている。

膨大な読書量・知識・学びから来る、
無数の言葉達の輝きが、そこにある。

 

ナムジュンさんの凄いところは、その銀河の中の数多の星たちの名前をひとつひとつちゃんと覚えていて、詞を作る時、この星とこの星の輝きは似ているから、とか、ここに相応しい星の連なりは、とかそういうことが、経験と感性でわかってしまうことだと思う。


言葉を操るのが上手い、
銀河の話をなぞるなら星を繋ぐのが上手いのだ。


だから私は、ナムジュンさんの歌詞や言葉たちのことを、星座みたいだと思ったりする。だって、星を繋いだんだから。

彼だけの、彼だけが作れる特別な星座たち、
私はいつもその輝きに憧れている。


願わくば、ナムジュンさんの持つ銀河を望遠鏡で覗き込みたい。まだまだ銀河とは言い難い私の頭の中、ナムジュンさんが作った星座や、教えてくれた星たちは宝石のように輝いているけど、自分の空に浮かぶ星の密度が増すことを、私は望んでいるから。


貴方の中の銀河を知りたい。

私の知らない輝きを知りたい。

もし自分の銀河から太陽系を選ぶなら、どんな言葉を当てるのか。

貴方にとってのベガやアルタイル、一等星の言葉たちのことを。


いつの日か、私の頭の中が銀河と呼べるほどに言葉の星で溢れたのなら、私だけの星の繋ぎ方で貴方に“ 愛してる”の気持ちを綴るから。


だからどうか、貴方の言葉を、もっと。

 

 


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後にも先にも、私がリアルで


“ ナムジュンさんみたい”


そう思うような人に出会うことは、ない。
絶対に、ない。

そんな確証がある。


もちろんばんたんの7人全員そう…ではあるんだけど、ナムジュンさんは特に、そんな感じがする。

私は前のブログでじょんぐくのことを、神さまの最高傑作、と言い表したけど、ある意味じょんぐくよりもナムジュンさんみたいな人を探す方が、難しいのかもしれない。

 

世界中、どこを探したって見つからない。
唯一無二。なんて類まれな人。


そう思わせるのは、ナムジュンさんの言葉を辿った先、見え隠れするその考え方のせい。彼のような思考の渦を持つ人を、私は他に知らないから。

 


いつの間にか鏡写しに割れていた街は、

空の縁に呑まれ、沈んだ。


사랑과 미움이 같은 말이면
愛と憎しみが同じ言葉ならば


そんな言葉を残して。

 

私は「seoul」が本当に好きで、間違ってプレイリストに2回追加してしまってもそのままにしておくぐらい大好きなんだけど、

上の一節は初めて聞いた時からずっと心に住みついている。ナムジュンさんの考え方が、強く滲んだ詞のような気がして。

 


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愛について、夢について、

そして人について。


ナムジュンさんが考え続けるのは、そんな誰も答えを知らない、答えの存在しない問いたち。


それは希望のようでありながら、絶望や諦めを影に隠していること、その暗さが一層光の面を美しく見せているのだということを彼は知っている。

けれど決して、その影の部分から目を逸らさない、逸らさないような人であろうと努力できる人、それがナムジュンさん、なんだと思う。


普通の人が隠したり、なかったことにしようとするようなことを認め、受け入れようとする。失敗も至らなさも、失望も怒りも、自分の中に気づきと学びとして落とし込むように。それを考えることは大切だとわかっているから。


考え続けること、疑うことの大切さについて知っている。自分は絶対ではないこと、誰でも何かを間違っていること、自分を信用しすぎるのが、危険なことだと知っている。

どれも、今を生きる人達に足りないこと。
そんなことについて、知っているのだ。



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なんで、そんな風にいられるの…と、何度も思った。


ナムジュンさんの考え方と姿勢は、痛みや葛藤を伴わないと得られない、限られた人だけが持つ強さで。高みにある思考だからこそ、孤独を孕んでいるから。


誰もそんなことを考えない、考えないから悲しくなって、もう嫌だ…と諦めて、口を噤むマイノリティの存在を、私は幸運にも理解できて。

ほんの少しだけ心配している。貴方の思考が磨かれていけばいくほど、その孤独感は強くなっていくんじゃないか。

自分だけが違うような、違う話をしているかのような感覚に陥ることが増えないか。


52Hzのクジラに私が最初に重ねるのは、
いつだって貴方の姿、なのだ。

 

 

……なのに、貴方という人は。


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いつもいつも、私たちの心の奥深くに優しく触れるように、語りかけるように話をする。

貴方の銀河から優しい言葉を選んで、
寄り添うように、愛していますと添えながら。

 

…あぁ、もう…好きだなぁ…


貴方がいる同じ時代に生きていられて、私はなんて幸せ者なんだろう。

貴方ばかりが傷つくことがなければいい、少しでも寂しさや孤独、怒りが和らぐような時があればいい。

優しい貴方を想っては、そう願うばかり。

 

 

貴方には貰ってばかりだから、本当は何か返したいんだけどな…悔しいことにどうにも出来ないので、今日も私は言葉を綴る。

 

精一杯の愛と感謝と、敬意を込めて。


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敬愛なるナムジュンさんへ、

貴方が生まれた日はこれからもずっと特別です。来年の今日までまた、貴方の言葉に耳を傾けさせてください。

 

愛しています。
その頬に天使がキスを落としたのなら、貴方に訪れるのは祝福でありますように。

 

Happy Birthday!!

 

 

2020.9.12   Tou