夜想録

with a nocturne ☽

月下に咲く表現者は、色を纏う

“ 月下美人の花開く。” これは2019MMAでのジミンさんを見た、今から約1年前の私が残しておいた言葉。 軽く、淡く、鋭く、空気を裂く布の残影さえ操りながら、しなやかに力強く舞う、白。少なくともあの瞬間、あの数分間、私にとって彼は世界でいちばん美しい…

星繋ぐ貴方へ、敬意を込めて

光彩が淡くなったのか、頬を撫でる風の涼しさがそう感じさせるのか、黄昏の空に時折切なさが混ざるようになった。白昼には暑さを残しながら、日が落ちれば夜が主張を始める。すぅ、と熱が引くように。そろそろ夜長の季節だと耳打ちするかのように。 貴方に似…

君の理想郷の住民Bになれたなら

めいっぱいの夏を抱いたまま、どこか遠くで聞こえる微かな秋に気がついて。それでいて瞳はまだ、燃える様な天の青から離せない。そんな9月の始まりの日に、生まれた君へ。 大きな目、整った顔。私の常識からすれば、どう考えても長い手足。甘い歌声は、聞く…